【S/4HANA】出荷管理

SAP

S/4HANAには多くのモジュールが存在しますが、その中でもSDモジュール(販売物流)に関する内容についてご紹介いたします。
SDモジュールの中では、受注・出荷・請求というプロセスが存在します。
具体的には、商品が欲しい会社(得意先)から”受注”を受け、自社内に存在する在庫を元に、”出荷”を行い、費用を”請求”するというイメージを持っていただければと思います。

そんな皆様に、今回は“出荷”について知っておいてほしいトランザクションおよび、カスタマイズ設定をご紹介いたします。


頻繁に利用するトランザクションコード

VL01N: 出荷伝票作成(Create Outbound Delivery)

販売注文に基づき出荷伝票を作成。必要な情報を入力し、出荷管理を行います。

VL02N: 出荷伝票変更(Change Outbound Delivery)

既存の出荷伝票を変更。誤りの修正や情報追加、内容変更を行います。

VL03N: 出荷伝票表示(Display Outbound Delivery)

既存の出荷伝票を表示。確認や参照のために詳細情報を閲覧します。

VL06O: 出荷伝票リスト(Outbound Deliveries List)

特定条件でフィルタリングされた出荷伝票リストを表示。大量の伝票を効率的に管理します。

VL09: 出荷伝票取消(Cancel Outbound Delivery)

出荷伝票を取消。誤って作成された伝票やキャンセルが必要な場合に使用します。

VT01N: 輸送書類作成(Create Shipment)

輸送書類を作成。出荷品の輸送情報を管理し、物流プロセスを支援します。

VT02N: 輸送書類変更(Change Shipment)

既存の輸送書類を変更。輸送計画やスケジュールの変更、情報追加に使用します。

VT03N: 輸送書類表示(Display Shipment)

既存の輸送書類を表示。輸送状況の確認や詳細情報の参照が可能です。


カスタマイズ

出荷ポイントの定義(Define Shipping Points)

設定方法:

  • SPRO -> Logistics Execution -> Shipping -> Basic Shipping Functions -> Shipping Point and Goods Receiving Point Determination -> Assign Shipping Points
  • 必要な出荷ポイントを定義します。

輸送グループの定義(Define Transportation Groups)

設定方法:

  • SPRO -> Logistics Execution -> Shipping -> Basic Shipping Functions -> Transportation Groups -> Define Transportation Groups
  • 商品の特性に応じた輸送グループを作成します。

出荷条件の設定(Define Shipping Conditions)

設定方法:

  • SPRO -> Sales and Distribution -> Shipping and Transportation -> Basic Shipping Functions -> Shipping Conditions -> Define Shipping Conditions
  • 出荷条件を設定します。

ルート決定の設定(Define Route Determination)

設定方法:

  • SPRO -> Logistics Execution -> Shipping -> Basic Shipping Functions -> Route Determination
  • 出荷条件に基づくルートを自動決定する設定を行います。

出荷タイプの定義(Define Delivery Types)

設定方法:

  • SPRO -> Logistics Execution -> Shipping -> Deliveries -> Define Delivery Types
  • 出荷伝票のタイプを定義し、対応する処理フローを設定します。

納入場所の設定(Define Picking Locations)

設定方法:

  • SPRO -> Logistics Execution -> Shipping -> Picking -> Define Picking Locations
  • 倉庫内のピッキングロケーションを定義し、在庫管理を効率化します。

これらのカスタマイズを行うことで、SAPの出荷管理プロセスがスムーズに機能し、ビジネス要件に適した設定が確立されます。各設定は実際の運用に応じて調整が必要です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました